自宅でボクササイズができるSwitchのゲーム「Fit Boxing(フィットボクシング)」。
ダイエット目当てで購入した筆者だが、無事に継続1ヶ月半を迎えたため、レビューしていきたいと思う。
なお、気になるダイエットの結果としては、この1ヶ月半で-1.3kgの減量に成功した。
【総評】家でも限られた時間と場所でしっかりと体を動かせる
「散歩したり、ジムに通ったりなんて毎日はしてられない!」という多忙な人、もしくはものぐさな人にはとてもおすすめのゲームだ。
フィットボクシングなら、ジムとは違い、行くためと帰るための準備をしなくてよいのはとても楽だし、毎日の習慣にしやすい。
それでいて舐めていたら痛い目に合うぐらいには、コンテンツは作り込まれており、運動強度もなかなかのものだ。
また、スペースもほとんど取らない。賃貸でもしっかり汗をかくぐらいの運動ができるのは、とても素晴らしいと思う。(筆者宅は単身向けの1LDK)
筆者の体の状況とダイエット効果について
- ジムには週2回。半年ほど通っているが、ジムでは筋トレ(無酸素運動)がメインのため脂肪は落ちにくい
- 皮下脂肪もそこそこあるが、内臓脂肪が14レベルと高い
- 腰痛持ち&万年肩こり
- 過去の運動歴はなし
- フリーライターのため、たまの打ち合わせやインタビュー以外は基本的に在宅業務
筆者は1ヶ月半のフィットボクシングで-1.3kgの減量に成功しているが、そもそもとして普段から運動量が多いワケではないため、より効果は出やすかったと思われる。
また、有酸素運動で落ちやすい内臓脂肪が多くついているのも、結果の出やすさにつながっているだろう。
なお、プレイしているコースは、「ダイエットコースのストレッチありで35分」を週5回。
最初の1週間は45分コースにしていたが、腰に響いてきたため、それからは35分に変更している。
ゲーム「Fit Boxing(フィットボクシング)」の魅力
初心者でも安心の親切設計!
フィットボクシングでは、基本の立ち方やひとつひとつのアクション(動作)をていねいに教えてくれる。
それも言葉での説明だけでなく、トレーナーとして据えられているキャラクターたちが実際にアクションを取って教えてくれるため、素人であってもわかりやすい。
これひとつで全身運動ができる
フィットボクシングを始めてみてわかったのが、「ボクササイズは腕を動かすだけの運動ではないんだな」、ということだ。
たとえばストレートパンチを打つにしても、体を全体的に内側にひねる必要があり、腕だけでなく肩、腰、足が連動する。
そのため、普段から運動をしていない人であれば、フィットボクシングを始めてすぐは全身筋肉痛になるだろう。
筆者も30分のダイエットコースかつ、感覚的には「ちょっといい汗かいたな」といったぐらいの運動強度でも、翌日はあちこちが筋肉痛になった
運動の目的を細かく選んでコースを設定できる
フィットボクシングには、下記のコースがある。
- 体力強化コース(運動強度・高)
- ダイエットコース(運動強度・中)
- 健康維持コース(運動強度・低)
まずはこれらのどれかを決定し、そのうえでさらにどの部位を鍛えたいのか(全身・腕・胸・背中・ウエスト・尻・ふくらはぎなど)を選び、さらに運動時間を選択できる。
個人の目的に合わせるのはもちろん、運動能力にも合わせられるだろう。
それぞれのコースの大きな違い
体力強化コースはすべてのプログラムの動作が早くなり、健康維持コースはすべてのプログラム動作がゆっくりになる。ダイエットコースはこれらの中間で、早いプログラムと遅いプログラムが混ざっている。
消費カロリーについては、少なくともダイエットコースと健康維持コースではそこまで変わらないように思う。
早い動作はどうしても関節に負担をかけやすいこともあり、腰痛持ちなど体にあまり負担をかけられない人には、健康維持コース(30分以上)をおすすめしたい。
筆者も連日のプレイで少し腰に不安があるかもといったときは健康維持コースに切り替えているが、ダイエットコースも健康維持コースも同じ時間プレイすれば同じぐらい汗もかくし、よい運動になっていると感じている。
日によって異なるコース内容と、増えるアクションのおかげで飽きづらい
フィットボクシングには「デイリーモード」と「フリーモード」が用意されている。
デイリーモードでは、自動的に選んだコースに合わせてプログラムが組まれるが、これは日によって内容が異なる。
また、フィットボクシングはプレイすればするほど、アクションの数が増え、動きもハードになっていく。
「もうこの動きは慣れてきたし、おちゃのこさいさいにクリアだぜ!」と思い始めたぐらいのタイミングで増えていくので、筆者はその度に鼻っ柱を折られている。
なお、アクションはパンチだけでなく避ける動作や、ガードする動作などもある。
トレーナーたちの声優がとにかく豪華
フィットボクシングには6人のトレーナーキャラが用意されているが、その声優は下記のとおり、とても豪華だ。
- リン:早見沙織
- ソフィ:小清水亜美
- マルティーナ:上坂すみれ
- ラウラ:田中敦子
- エヴァン:仲村悠一
- ベルナルド:大塚明夫
きせかえ機能もついているため、お気に入りのキャラクターにお気に入りの格好で指導してもらおう。
ちなみにトレーナーはみんな褒めて伸ばしてくれるタイプだ。残念ながら、鬼教官にしごかれるようなドM向けモードはない。
ゲーム「Fit Boxing(フィットボクシング)」のうーん……ポイント
腰痛やひざ痛持ちは気をつけて
ボクササイズ自体の特徴として、腰と膝に負荷のかかる恐れがある。とくに動きに慣れない内は、変に負荷がかかり、傷める可能性が高い。
しっかりと運動しようと意識をするあまり、腰をひねりすぎるなどもありがちだ。
腰やひざに限らず、どこかに痛みや不調を感じた場合にはすぐ休む。そして、どの動作が体に響いているのかを考えたり、次回からはコースや運動時間を変えるなどして調整してほしい。
ダイエットのためにしろ、健康のためにしろ、毎日続けることを重視しよう。
ステップは賃貸住まいには辛い?
フィットボクシングをやり続けていると、前後や左右に移動する「ステップ」というアクションが増える。
これが慣れない内はドタバタしやすいため、賃貸住まいから不評ながら、今のところは公式による対策が取られていない。
音を立てないコツとしては、あとから移動する側の足をほぼ「すり足」にすることだ。前に左足を踏み込んだなら、右足は踏み込まず、スッと近づけるだけのイメージでステップしよう。
また、着地時はつま先で着地し、かかとは後から下ろすとよい。
そのほか、防音マットを敷いてみるなど、工夫している家庭も多いようだ。
【オマケの比較】リングフィット アドベンチャーとどっちがよい?
よく比較されることの多い筋トレゲーム「リングフィット アドベンチャー」だが、ダイエットをしたいならどちらを買うべきか。
理想は「リング フィットアドベンチャーで脂肪を落としやすくし、フィットボクシングで脂肪を燃焼する」だが、両立できないようであれば、フィットボクシングをおすすめしたい。
リングフィット アドベンチャーだけで痩せるのはなかなかの長期戦と考えられる
リングフィット アドベンチャーは筋トレに比重をおいて作られているため、「筋肉をつけることで代謝を高めて、脂肪を落ちやすくする」効果が期待できる。
また、筋肉がつけば体のラインが変わるため、ナイスバディを作るためには必要不可欠だ。
しかし、筆者のように週2で筋トレをしていても、筋肉がつく量はそこまで多くない。(女性はそもそもとして筋肉がつきにくいため、男性であればもう少しマシかもしれないが)
つまり、筋トレだけでのダイエットはかなりの長期戦になるし、筋肉をつけるための栄養はしっかりと摂りつつ、食事制限もしなければいけないというなかなかハードなダイエットになるだろう。
(ちなみに筆者は週2のジムを半年続けても、体重が目に見えて減ったのは最初の1ヶ月だけだった)
フィットボクシングは筋トレよりもランニングよりも効率的?
筋トレだけのダイエットはなかなか難しい。しかし、有酸素運動だけで痩せるのも実はなかなか難しい。
というのも、体脂肪を1kg減らすには7000kcalを消費しないといけないといわれている。
たとえば体重が70kgの人であれば、100kmも走らなくては消費できないカロリーだ。1ヶ月毎日走ったとしても、日に3km以上を走らなくてはいけないのは、キツイと思う人がほとんどだろう。
ここまでの話を聞いて「運動でダイエットは無理ゲー」と思った人もいるだろうが、そんなあなたの救世主になるかもしれないのがフィットボクシングだ。
フィットボクシングのコンテンツであるボクササイズは、消費カロリーがとても高いことで知られている。その消費カロリーは、ウォーキングの約3倍、ランニングの約1.5倍だ。
だから、フィットボクシングなら「時間がない。なんなら根性もない」という人でも続けやすいし、ランニング以上のダイエット効果を狙える。
ちなみに筆者がプレイしているダイエットコース35分の消費カロリーは、日に300kcal前後だ。毎日やれば1ヶ月で9000kcal消費、週5でも6,000kcalが消費できる。
(※身長・体重から消費カロリー目安が算出されているため、同じコースでも人によって消費カロリーは異なります)