2016年に発売されたRPGゲーム「Caligula -カリギュラ-」をオーバードーズ(過剰強化)こと、大幅にリメイクされたのが「Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズ」

Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズに関しても、発売日は2018年5月とやや古いゲームなのだが、特徴的なイラストに惹かれプレイしてみた。

結果、曲をエンドレスリピートし、アニメも見て、スピンオフ小説を購入するぐらいにはハマってしまったのでまとめていきたいと思う。

【総評】キャラクター愛重視派におすすめ


詳細は後述するが、Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズの最大の魅力は、やはりキャラクターにあると思う。

そのため、キャラクターに対して「萌える!」「ハマる!」という感情でゲームにのめり込みやすい人にほど、おすすめしたい。

逆に戦闘システムやダンジョンの攻略目当てという人には、物足りなさを感じられるRPGゲームだと思う。

ちなみにカリギュラとは、心理学用語の「カリギュラ効果」から。見てはいけないと言われるほど見たくなる。まさしくそんな人の内面に踏み込みたい人はぜひプレイを。

ゲーム「Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズ」の魅力

テーマが斬新かつ今どき!


Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズのテーマは、「偶像(アイドル)殺し×現代病理」

このゲームの中でのアイドルとは、ボーカルソフトウェアのキャラクター。現実世界でいうところのボーカロイド(ボカロ)であり、初音ミクのような存在だ。

そして、掛け合わされるのは、現代病理。近代的な社会背景によって引き起こされるうつ病、ひきこもり、性的嗜好障害など、さまざまな病気や思考の歪みをテーマとしている。

この時代だからこそ生まれたテーマは、ありそうでなかったテーマでもあり、興味を惹かれる人は多いように思う。

なお舞台は虚構の世界「メビウス」。現実世界でトラウマを抱えている人間たちはみな高校生としてメビウスに誘われている。




個性的なキャラクターにハマる!

Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズの最大の魅力は、なんといってもキャラクターだろう。

美麗なイラストで描かれる美男美女な味方側、透明人間からゆめかわ美少女にペストマスクをかぶった変態まで揃った敵側。

味方にしろ敵にしろ見た目だけでもグッと惹かれる人は多いはずだが、彼らは中身もとても個性的だ。味方も敵も抱えているものが多く、一筋縄ではいかない。

それでいて、「実際にこんな人間いるだろうな」や「自分によく似ているかも」と思えるぐらい、とても人間的なのがカリギュラを彩るキャラクターたちの大きな魅力だ。

というのも、現代病理をテーマのひとつとしていることから、カリギュラを作り上げるうえで制作陣は、心理学に関する調査を相当おこなったとのこと。

一言で現すと生々しい性格のキャラクターたち


心理学にもとづいているだけあり、キャラクターの性格はよくも悪くも生々しい。とても実在する人間らしい。

なお、味方にも敵にもキャラクターごとに個別シナリオも用意されているので、かなり性格が深堀りされる。

しかし、だからこそ第一印象で「このキャラ好きかも!」と思っても、話を進めていくと内に抱える人間らしさに「え、引くわ……」なんてこともよくある。

かと思えば逆に、第一印象ではパッとしなかったキャラクターが、物語終盤では「すべてが好きすぎてもうどうしようもなくなった」なんてこともあるだろう。

LINEのようなシステムのWIREでも描かれるキャラの個性


Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズでは仲間たちとそれぞれLINEのようなチャットシステムで会話ができるのだが、これがまた面白い。

キャラクターたちの素の表情が垣間見られる。

実在ボカロP提供の作中曲にハマる!

この世界のアイドルである「μ(ミュー)」は、ボーカルソフトウェアということで、ボーカロイドと同じく、楽曲提供者がいる。

その楽曲提供者こそが「オスティナートの楽士」と呼ばれる主人公たちの敵になるのだが、彼らが作中で作っている曲はすべて実在するボカロPが提供したものである。

かなり有名どころのボカロPが揃っているが、全員が各キャラクターになりきって製作に挑んだという曲はどれも良曲。

また、歌を担当するμ役の声優、上田麗奈さんがびっくりするぐらいに上手い。

まさしくボカロのようなソフトウェアなのではないかと思うほどの高音もバッチリ響かせてくるし、曲ごとの声の使い分けも素晴らしい。

ボカロを敬遠する方にもぜひ聞いてもらいたい曲ばかりだ。

【参加ボカロP一覧】

  • 鬱P(代表曲例:骸Attack!!)
  • 40mp(代表曲例:Melody in the sky)
  • OSTER project(代表曲例:ミラクルペイント)
  • PolyphonicBranch(代表曲例:二次元ドリームフィーバー)
  • 蝶々P(代表曲例:え?あぁ、そう。)
  • 亜沙(代表曲例:吉原ラメント)
  • 164(代表曲例:天ノ弱)
  • cosMo@暴走P(代表曲例:初音ミクの消失-DEAD END-)
  • YM(代表曲例:十面相)
  • ピノキオピー(代表曲例:腐れ外道とチョコレゐト)
  • DECO*27(代表曲例:モザイクロール)




大川ぶくぶさんの「エクストリーム帰宅部」が面白い

もはやゲーム内の話ではないのだが……。公式ブログにて連載されていた「エクストリーム帰宅部」。作者はポプテピピックで有名な大川ぶくぶさん。

これがむちゃくちゃ面白い。ゲームの内容をほぼ無視した内容なんだけど、面白い。ディレクターのコメントもといツッコミ含めて面白すぎる。

なんなら「エクストリーム帰宅部が面白かったのでゲームを買いました」という人も出てくるぐらいである。

まれにややネタバレかもしれないという部分もあるが、基本的にはゲームに関係ない内容ばかりなのでぜひ一度読んでほしい。

ゲーム「Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズ」のうーん……ポイント

戦闘システムは楽しいがもう一息といったところ

Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズの戦闘システムは、RPGらしいコマンド戦闘だが、一般的なRPGとは一味違う。

イマジナリーチェインと呼ばれるシステムによって、敵の動きを予測し、コマンドを選んでいくことになる。

このシステムのおかげで仲間との連携も組みやすく、連携がバッチリ決まると爽快で楽しい。


※動画は無印版のもの。システム的にはオーバードーズ版でも同様だが、UIなどに変化あり

戦闘難易度は低いが、高すぎるとシステム的に面倒にもなるので……

戦闘の難易度はノーマルのほかに、イージー、ハード、さらにハードが選べるが、通常だとかなり簡単。

おかげで普段の戦闘に関しては連携を組むとか考えることもなく、主人公は適当に銃を連射、仲間たちはオート戦闘で終わってしまってもったいない。

しかし、だからといって戦闘難易度が高すぎると、いちいちイマジナリーチェインをしっかりと確認し、連携を考えて……となるので面倒になりそうな気もする。

個人的にはアクションゲーム以外に戦闘システムの出来をそこまで求めないのでよいのだが、気になる人は気になるかもしれない。



周回時の引き継ぎ要素はもう一声ほしかった

Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズでは、周回によって新たに追加されるオマケ要素もあり、クリア後に引き継げる要素もある。

引き継がれるのは、レベル、集めたスティグマ、スキル習得率、因果系譜、不審な痕跡といったもの。個人的にはマップやキャラクターとの親密度も引き継ぎしてほしかったな、と。

この2つがあるかないかだけで周回時のストレスに大きな差があるように思う。

ネタバレ&攻略(タップで開閉)

※キャラクターに対するネタバレでは、個人的な意見も含まれます。

キャラクター一覧

筆者はとくに梔子、Stork、スイートP、彩声が好きである。

主人公


声優:(男)沢城千春・(女)沢城みゆき

Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズでは、「主人公=操作しているあなた」。そのため基本的に性格付けはない。

物語の進行により、佐竹笙悟から帰宅部部長に任命される。

なお、男性主人公と女性主人公が選べるが性別によってストーリーが大きく変わることはない。ただ、一部キャラクターとのやりとりにおいて反応が変わることはある。

ネタバレ

物語途中から楽士ルートに入った場合、透明人間の姿で「Lucid(ルシード)」としても活動するようになる。デザインがとても格好良くて好き。


佐竹笙悟


声優:武内駿輔

高校3年生、帰宅部部長。帰宅部の中では兄貴分的な立場でとても落ち着いた人物。

ネタバレ

実は30歳。17のときに幼馴染の一凛(いちか)から、心中に誘われるが逃げてしまい、結果として一凛を一人で逝かせてしまったことがトラウマに。それ以来、13年間ひきこもり。

ゲーム中でもしばしば女性を苦手としたり、バイトに不慣れであったりと、しっかりものな印象とは正反対な面が見られる。

筆者にとって彼の第一印象は「やべー着こなしのヤツに捕まった」だったのだが、ストーリーの進行にともないへたれっぷりを見せつけられるごとに好感度がアップした。(筆者はへたれ好き)


「笙吾ちゃん、ずっと休みだもんな……無理すんなよ……」と思った瞬間。

柏葉琴乃


声優:村川梨衣

高校3年生。絵に描いたような清楚で美しい女性。男子生徒からとてもモテる。帰宅部の中ではお姉さん的な立場。

ネタバレ
現実では、23歳。若くして4歳の子どもを持つシングルマザー。高校生の頃、ひと夏の経験で身ごもるも相手には逃げられ……。

結果とし、子どもを出産。高卒で育てていこうとするも、なかなか思うように仕事も見つからず、昼はスーパーでパート、夜は母のスナックを手伝っている。

正規ヒロイン的な清楚系立ち位置からのこの設定には正直驚いた。言われてみればありそうな設定なのだが、全く想像できず……。

しかし、キャラシナリオでも基本的にはお母さんとして振る舞うことが多く、主人公を慕ったりするような展開は少なめ。

琴乃が常にお母さんであるように意識して振る舞っている(現実を思い出すまでは遊んでいたようだし、その負い目もあってか)からだろうが、もう少しひとりの女子としての弱さを見せてほしかった気もする。

巴鼓太郎


声優:細谷佳正

高校3年生。とても身長が高い反面、どこか子どもっぽく感情が表に出やすいタイプ。

困っている人間を放っておけないおせっかいでやさしい面もある。

ネタバレ

実は中学生(14歳)。現実では両親を事故で亡くしており、叔父に引き取られるが虐待を受けている。

食事もまともに与えられないため、身長は152cmと小柄。このままでは将来の夢であるレスキュー隊員になれないと絶望していた。

はじめはただうるさくて短絡的なキャラクターに思いがちだが、中学生だと知ると……むしろ苦労しているだけあってかなり大人なぐらいだ。

キャラシナリオ終盤では主人公のことを兄や姉のように慕ってくれることもあり、可愛く思えてしまう。

篠原美笛


声優:高橋李依
高校1年生。甘いものもコッテリしたものも大好きだが、とてもスリムで健康的な体をしている。

表情豊かでよく笑う明るい女の子。

ネタバレ

現実では17歳の高校生。身体醜形障害をわずらっていることから、太っている人に対して過剰に攻撃的になってしまう。

ゲーム内でもその攻撃性は見られたが、現実では太っている母に対しても攻撃的になり、メビウスに来た今はそれを後悔している。

また、同じく身体醜形障害から拒食にもなり、ついには低血糖発作で入院。肌もボロボロ、髪も抜けて……と見た目にも大きく出てしまっている状況である。

母に謝りたい一心で現実に帰りたいという美笛はとても素直でよい子なのだろうと思う。メビウスで見せる明るく笑顔の似合う姿もまた、彼女の真実なのだろう、と。

普段の明るい姿と、いまいち自分に対して自信がない姿(身体醜形障害による影響もあるだろう)のギャップも魅力的だ。

神楽鈴奈


声優:田中美海

高校1年生。豊満なボディに対し、いつも心細そうな表情が印象的。

どこか小動物的だが、とても心根やさしく、倫理観も強い。

ネタバレ
現実では16歳の高校生。現実でもメビウス同様に引っ込み思案ゆえ、なかなか高校で友達ができず……。

そんな鈴奈に対し陰口もあり、人目を強く気にするようになった彼女は、いつしか便所飯をするまでになった。

個人的には少年ドールとの関係を応援したいが、どちらもヤンデレの素質があるうえに、嫌だなと思ったことを我慢してしまいそうなタイプ……誰かが間に入ってあげないと泥沼になりそうな気がしなくもない。

森田鳴子


声優:小澤亜李

高校2年生。サブカル的ファッションが目をひく小柄な女の子。

スキャンダルの追っかけに情熱を燃やしていて、勝手に人の写真を撮ってネットに挙げてしまうなど、やや倫理観に欠けるところもある。

ネタバレ
現実でも高校生。父がマスコミ関係者という理由で学校ではいじめの標的にされ、引きこもりに。そんな中、ネット掲示板に出会い、荒らし行為にハマってしまう。

個人的に見た目はとても好きなのだが、安易に人を傷つけがちな言動、行動の多さが人間的に好きになれず……。

ただ、男性主人公とのやりとりではウブな反応を見せてくれるため、可愛らしくもある。

峯沢維弦


声優:梅原裕一郎

高校2年生。誰もが見惚れてしまうような美少年だが、無口かつ無表情で冷たい印象を他者に与える。

一人でいることを好み、帰宅部にも度々誘われているが断り続けている。

ネタバレ
現実でも高校2年生。世界的に有名なバイオリニストの母を持ち、自身もそうなるようにと厳しくしつけられるどころか生活のすべてを管理されている。

その結果、現実では不満が爆発し、顔に大きなキズをつけるという自傷をおこなっている。しかし、彼にとってはそのキズだけが自分を自分と証明してくれるものであった。

ゲーム中では、主人公とアリアが一緒になって維弦が一人立ちできるように見守るが、牛丼屋にて「牛丼と牛肉+ライスでは、後者のほうが20円高いのはなぜだ……」と真剣に悩むなど、生粋のおぼっちゃんっぷりを見せつけられる。

根がとても素直なのもあいまって、想像していたよりもほっこりエピソードがゲーム中では多いように思う。思わずお母さんやお父さん的目線を送ってしまう子ナンバーワン。

天本彩声


声優:長縄まりあ

高校2年生。女性らしくやわらかいビジュアルの反面、男性に対しては極度の拒否反応を示し、いっそ暴力的。

主人公が男性か女性かで大きく反応の変わるキャラクターである。

ネタバレ

現実では27歳。ネイルサロンに勤めている。

学生の頃から痴漢や覗き被害にあっており、男性不信自体はかなり昔から。そんな彼女を心配した友人は、男性と少しでも接触できるようにと一緒に地下アイドルになるよう勧める。

しかし彩声が20歳のとき、地下アイドルに誘ってくれた友人「向日(ひまり)」が、逆恨みしたファンから金属バットで顔面を殴られるという事件が発生。

向日は一命を取り留めるも失明し、最終的には自殺。これらの事件をきっかけに彩声の男性に対する恐怖と嫌悪感はより強いものとなった。


過去に女性に告白した経験もあり、女主人公に対してもキャラシナリオ後半ではかなりの好意を寄せてくれて可愛い。


あと、WIREでの反応もいちいち可愛い。声も可愛いし、とにかく可愛い。

琵琶坂永至


声優:赤羽根健治

高校3年生。発言の端々から知性と大人らしい落ち着きを感じさせる。

実際、学園では成績トップの秀才でもある。

ネタバレ

現実では35歳の弁護士。(現実世界では社長だといっていたが嘘)

表面上はとてもできた人間であるように見えるのが、実はサイコパスであり、極端な良心の欠如や平然と嘘をつく姿がストーリー中でもちょくちょく見られる。

意外にも人気のあるキャラクターのようだが、筆者はどうしても好きになれない。初めて本性をありありと見せた梔子編の後半を見て、嫌悪感しかなくなった。

なお、梔子のキャラシナリオを進めずに琵琶坂のキャラシナリオを進めると、主人公に興味を持ち、現実に帰ったのちも縁をつなごうとしてくる。




鍵P


声優:蒼井翔太
担当ボカロP:40mP

高校1年生。オスティナートの楽士。常に飄々としていて本音を見せない。

ネタバレ

現実では音楽系の専門学校に通っている19歳。本名、響鍵介。

真面目に頑張ることで自分が特別ではないと知らされることが恐く、ありきたりな社会人になるくらいなら大人になりたくないと願っているピーターパンシンドローム。

早々に帰宅部に敗れて仲間になるが、その動機も「なんとなく」。空気を読んで長いものに巻かれて、それなりに上手く楽しくやっていけるが、だからこそ抱える闇というのは心当たりのある人も多いだろう。

女の子が大好きだけど手は出せないというへたれっぷりや、主人公を慕ってくる様子はワンコ的で可愛らしくもある。

スイートP


声優:新田恵海
担当ボカロP:OSTER project

パステルカラーのピンクと水色が際立つゆめかわ衣装に身を包む小柄な楽士。

作る楽曲もメルヘンチックで一部の女性層に熱狂的な人気を誇っている。

ネタバレ

現実では31歳の証券会社係長。ドカ盛り系ラーメン店「三郎」が大好きな中年太りのおじさん。

昔から少女趣味を持っていたが、それはダメなことだと隠し続けていた。


実はおじさんという事実にはじめこそ驚かされたが、カリギュラ内ではトップクラスの常識人。空気を読んで気も遣ってくれるし、とにかく良い人。

スイートP本人のキャラシナリオだけでなく、ほか楽士のシナリオにもちょくちょく登場するが、登場するごとに好感度が上がり続ける。

普段のぶりっこっぷりは可愛いし、「脂ギッシュなおっさん」と言われてキレたときのドスのきいた声もくせになる。

少年ドール


声優:花守ゆみり
担当ボカロP:PolyphonicBranch

孤独を愛する楽士。静謐な図書館に閉じこもっている。

作る楽曲もまた、孤独を称えると同時に群れる人間を嫌っており、孤独を抱えた人々から熱狂的に支持されている。

ネタバレ

現実では、コミュ障をこじらせて引きこもっている20歳。

人を拒絶する反面、承認欲求も強く、本当は誰よりも人を求めている。

それだけに「現実に帰ったら一緒にお弁当を食べましょう」という鈴奈からの誘いには内心、大喜び。


自ら近づいてきてくれた鈴奈に対し、どうやったら嫌われないかを必死に考え、空回り。主人公たちの助けを借りながら、なんとか一歩ずつ進んでいく姿は微笑ましい。

ミレイ


声優:中村繪里子
担当ボカロP:蝶々P

見た目も性格もまさしく王女様な楽士。とても自己中心的で傲慢。

作る楽曲も「そんな自分を褒めた讃えよ」「愛せ」といったものだが、一部の主に男性からは絶大な人気を集めている。

ネタバレ
現実では28歳、没落した名家のお嬢様。お嬢様として甘やかされてきたことから「自己愛性パーソナリティ障害」になっているため、没落後もわがままな性格は変わらない。

しかし、その一方で自身にお金も何もないことから、ずっと自分を大切に思ってくれていた歳三(お付きの人)を引き取れないことを一人で悔やみ、泣くといった情の厚さも持ち合わせている。

また、確かに高慢ちきではあるもののキャラシナリオではかなりのぽんこつっぷりを見せてくれるため、メインストーリーで彼女にイラッとした人もだんだんと可愛く見えてくるのではないだろうか。

イケP


声優:斉藤壮馬
担当ボカロP:亜沙

ナルシストな楽士。維弦のクラスメイト。女性ファンが多く、イケメンだともてはやされている。

作る楽曲はややヴィジュアル系な歌詞だが、「生まれ持った素質を乗り越えてやろう」と、強く誓う意思を感じさせる内容となっている。

ネタバレ

現実では24歳。男性服のショップ店員。現実ではいわゆる雰囲気イケメンまでにしかなれず、天性のイケメンに対しての嫉妬も強い。

メビウスではイケメンにしてもらい、女性からももてはやされているが、天性のイケメンである維弦に対して勝手に対抗心を燃やしていた。

より強いトラウマを抱えるキャラクターたちと比べると、平凡的な悩みではあるが、多くの人が共感を得るキャラクターでもあるだろう。

また、はじめは万人ウケしにくいファッション観とナルシストっぷりばかりが目立つが、基本的な性格はとても常識的かつ善良的。

敵対していた維弦に対しても、次第に世話焼きな面を見せるなど、よい兄貴分的要素もある。

シャドウナイフ


声優:内田雄馬
担当ボカロP:164

メビウスにて悪を成敗している正義感の強い楽士。μの護衛役でもある。

作る楽曲も「正義の力によって悪を断罪しよう」といった本人の主題歌的な内容になっている。

ネタバレ

現実では19歳のアニメーター専門学生。過去にいじめを受けていた。

メビウスでは憧れのヒーローの姿になり、過去に自分をいじめていた人物たちを同じ目にあわせることで裁きを与えていた。(復讐)

ストーリー中に鼓太郎と対峙し、彼からは「そんなのは弱いものいじめであり正義ではない」と言われるが、正直、「同じ目に合わせるしかない」というシャドウナイフの気持ちも分かる。

ただ、だからこそ復讐よりも何よりも幸せになってくれという気持ちが強いので、彼は事故死したらいけないと思う。なので、その点では琵琶坂がいてよかったな(チッ)とも思う。

ウィキッド

担当ボカロP:YM

正体不明の楽士。

非常に暴力的な楽曲を作っているが、その攻撃性を崇拝するかのように一部熱狂的なファンがいる。

ネタバレ

現実では17歳。両親に虐待され続け、その後に引き取られた祖父にも虐待され……。そのような家庭環境により、後天性のサイコパスである「ソシオパス」を患っている。

ウィキッドの自分の安全すらいとわず、ときにリスクさえ考慮しない破天荒な行動はまさしくソシオパスの特徴。


また、ウィキッドは人一倍メビウスに対する執着を見せるが、それは現実世界での自分が脊椎損傷により体を動かすこともできず、声も発せない状態になっているためである。

なおゲーム内で明かされる情報はせいぜいこの程度のもの。より詳しく彼女の背景を知りたいのであれば、スピンオフ小説「カリギュラ EPISODE水口茉莉絵~彼女の見た世界~」を読んでほしい。


ソーン


声優:大坪由佳
担当ボカロP:cosMo@暴走P

楽士たちをまとめるリーダー。

愛憎ないまぜの重く激しいラブソングを作り、絶大な支持を受けている。

ネタバレ

現実では、30歳の男性。笙吾と幼馴染であり、メビウスでの姿は同じく幼馴染である一凛のものである。

一凛に恋をしていたが、最終的に彼女が心中相手として選んだのは笙悟。そのうえ、選ばれた笙悟は一人で逃げて、一凛を一人で逝かせてしまったことから笙悟を激しく憎んでいる。

また、自分が一凛としてメビウスに存在し続けることで、彼女もまた生き続けていると考えている。

ウィキッドと同じくらいゲーム内ではあまり内情が明かされないため、ラスボス的でありながらいまいち感情移入しづらいのは難点か。

Stork


声優:仲村宗悟
担当ボカロP:DECO*27

コウノトリをイメージした奇抜なコスチュームに身を包む楽士。

作る楽曲は狂おしいほど情熱的なラブソング。その曲を聞き、身を焦がす女性は数多い。

ネタバレ

現実では27歳の警察官。クリスチャンで、とくに性的なことについて厳しい母親に育てられてきた。

しかし、抑圧された性に関する感情は日常のちょっとしかきっかけで爆発し、窃視症(いわゆる「覗き」によって快楽を得てしまう精神病のひとつ)を患ってしまう。

覗きという下卑た趣味を持つStorkだが、育ちのよさは会話の端々に感じられる。変態でありながら紳士的、奇抜な格好や大胆な犯行をしながら根は小心者というギャップを持つ。

Storkはまた、声優さんがハマり役すぎるというか、喋り方のアクセントだったり、独特な笑い方が筆者はとても好きだ。

梔子


声優:茜屋日海夏
担当ボカロP:ピノキオピー

とても物静かで、物憂げな表情を見せる楽士。

その反面、作る楽曲は内に閉まっておけない感情を叫び連ねるかのような激しいものである。

ネタバレ

現実では20歳。過度のストレスから声を出せなくなってしまう「失声症」を患っている。

その原因というのが、琵琶坂によって目論まれた彼女の家の放火事件。偶然、修学旅行で家を空けていた梔子を残し、両親も姉も焼死してしまったためだ。

ピノキオピーの提供楽曲は、声なき梔子の、それでも溢れる叫びを汲み取ったような歌詞で。それを歌い上げるμの声も切実で。梔子の内情を知ってから聞くと、かなり身につまされる。

また、曲にしろストーリー上にしろ、彼女は事件のことになると声を荒げるが、それ以外ではとても穏やかでとても優しい子だ。事件がなければ、人を憎むなんて絶対にしないような子だろう。

だからこそ、そんな彼女を絶望の底に叩き落とし、あんなにも叫ばせ、なおかつさらに踏みにじろうとする琵琶坂は……。

アリア


声優:下田麻美

μと同じく、ボーカルソフトウェアのバーチャルアイドル。

μと比べとても小さくデフォルメされているが、メビウスではμに対する信仰心ばかりがあまりに強いためだという。

いつも明るく、みんなを元気づけてくれるマスコット的存在。

ネタバレ

楽士ルートに進んだときの憎まれっぷりが恐ろしかった……。

普段からポジティブさ全開なタイプであるし、主人公にとっては相棒的存在なのもあり、好意が反転するとここまでなるのか……と。

μ


声優:上田麗奈

アリアと同じく、ボーカルソフトウェアのバーチャルアイドル。

願いはただひとつ。みんなを幸せにしたいだけ。

ネタバレ
アリアとμ、ほぼ同時期に生まれた存在でありながら、どうしてここまでμは純粋すぎるのだろうと思うぐらい純粋。(逆にアリアはやや俗っぽすぎるぐらい)

みんなを幸せにしたいと願うμをむしろ幸せにしたい。

楽士ルートに進んだときの、最後のμの悲痛な声は忘れられない。いつかメビウスが消えてしまうそのときまで、彼女は自分を責め続けるんだろうか。

あと、声優さんが歌も演技もうますぎる。闇落ちしていく最中のμの声は、ちゃんと高めなμの声なのに地を這うような低さがあって、ぞわぞわした。